平成25年 七日法事 法話①

七日法事も早、3日目になりました。

本日ここにお参りいただいた方々は、ここ1年で身近な方を亡くされて、言い表しようもなく、つらく、哀しい思いをされた方ばかりだと思います。

実は私も3年前の平成22年の12月14日に母を亡くしました。おととしが、母の新盆でした。

父から「母が亡くなった」と電話をもらった時、私は銚子にいましたので、長野にすぐかけつけました。

到着して布団に寝ている母を見た瞬間、涙があふれてきまして、しばらく止まりませんでした。

今考えてみますと、その時流した涙は、かなしさ、さびしさの涙というよりは、後悔の涙だったように思います。

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本音と建て前

相田みつをさんの「セトモノ」という有名な詩があります。

セトモノと セトモノと
ぶつかりっこすると すぐこわれちゃう
どっちか やわらかければ だいじょうぶ
やわらかいこころを もちましょう

そういうわたしは いつもセトモノ

僕も好きな詩です。
最後の「そういうわたしは いつもセトモノ」という箇所で救われるような気がします。

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門徒ものしらず

以前お参りで、とあるお宅にお伺いしたときのこと。
そのお宅の奥さんに、お仏壇のお荘厳について色々質問されました。
そして、無事質問に答え終わった後、奥さんがぼそっとこんなことを言われました。

私、こういうこと、何にも知らなくて・・・。
本当に私「門徒ものしらず」ですみませんでした・・・。
ありがとうございました・・・。 続きを読む

突然ですがクイズです!

突然ですがクイズです。
制限時間5秒です。
なぞなぞではありません。^_^

問い)
私達が暮らすそのすぐそばに存在し、そして私達をすりぬけながら存在し、
見える物質よりも、はるかに大量に満ちあふれている、私達に見えない存在のものは何でしょうか?

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ああ、またやってしもた・・・

宝満寺のアイドル「みーちゃん」

宝満寺の看板猫「みーちゃん」 ※写真と本文は全く関係ありません

ブログを更新することに執着している僕がいましたので、
あえて3日間更新をしませんでした・・・。
仏教を学んでいくとともに”へりくつ”がうまくなっていく僕がいたりする今日この頃です。

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煩悩って悪いもの?※若干追記

車のエンジン

煩悩は人間の動力源!と同時に・・・

仏教では煩悩は我執(がしゅう)から生じると説かれます。

我執(がしゅう)とは、簡単に言うと、
「自分中心の考え、それに基づく物事への執着」です。

ちなみに煩悩とは「さとりを邪魔する欲望」のことで、煩悩の根源を、
よく「三毒」なんて言い方をします。

  1. 貪欲(とんよく)・・・むさぼりの心(必要以上に求める心)
  2. 瞋恚(しんに)・・・怒りの心
  3. 愚痴(ぐち)・・・真理に対する無知の心(十二因縁の”無明”)

仏教の理想は、「無執着(むしゅうじゃく)」すなわち、「何ごとにも執着しないこと」
と言えると思います。 続きを読む

人間のする最も美しい姿?

西本願寺公式!?ご本尊「菊」バージョン

西本願寺公式省スペースタイプご本尊「きく」

先日、西本願寺公認の省スペースタイプの”ご本尊”を申し込みされたご門徒さん宅に、
入仏式も兼ねてお届けしてきました。
入仏式関連記事「お仏壇を買ったことはおどろきなり」

このタイプのご本尊は、仏壇が必要なくてどこにでも置けます。
アパート・マンションにぴったりです。^^
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2012年9月常例法話~自分以上の自分~

常例法話

ご講師は千葉県市原市 西光寺 吉弘先生でした

朝からの雨にもかかわらずたくさんの方がお越しくださいました。
今日のご講師は、千葉県市原市の西光寺ご住職 吉弘円秀 先生でした。
「涅槃経」に説かれる、王であった父親を殺した阿闍世(アジャセ)王子の救いを中心に、
お話くださいました。 続きを読む

お彼岸といのちのつながり

9月19日から25日までが秋のお彼岸になります。
秋分の日の22日(土)が彼岸の中日(ちゅうにち)になります。

宝満寺でも、たくさんのご門徒さんがお墓参りに来ます。
また、通常の月忌参りに加え、お彼岸のお参りもありますので、
法務もだいぶ忙しくなってきます。

「彼岸」とは、こちらの投稿記事でも書きましたが、
煩悩で汚れきった娑婆世界「此岸(しがん)」に対しての、”彼(か)の岸”
つまり、さとりの世界、浄土の世界を表す言葉です。

そしてこの「お彼岸」の中日(ちゅうにち)は、
春が「春分の日」、秋が「秋分の日」にあたります。
この日は、太陽が、真東からのぼって、真西に沈む日です。

このことから、
”西方”十万億土にあるとされる「極楽浄土」をしのぶ日
として、古来から定着していったんだそうです。

お彼岸中に、ご先祖のお墓参りをしていただき、
「いのちのつながり」を考えていただくのもいいんではないでしょうか?

自分の番
 ~いのちのバトン~
作 相田みつを

父と母で二人
父と母の両親で四人
そのまた両親で八人
こうして数えてゆくと

十代前で、千二十四人
二十代前では-?

なんと、百万人を超すんです

過去無量の
いのちのバトンを受けついで
いま、ここに
自分の番を生きている

それがあなたのいのちです
それがわたしのいのちです